ローコストに省スペース。基本的に漫画は単行本で読んだ方が良いと思う。だがこの度「雑誌で読む利点」かもしれないものを見つけた。
無料で何話も読める機会に漫画を読んでいるとき、
エロいサービスシーンが出てくるとその辺りにばかり心が留まって、次のサービスシーンまで目玉がするするする~っと雑に漫画を読むことがある。
それはさながら駅と駅とを繋ぐ線路。
「まだ連載中で結末をしれないし」「最後まで無料で読めないし」「あんまり内容を面白く感じないし」…。そうして電車は加速していく。線路を構成する枕木にはそれぞれ違う木目が付いていてみな違った表情を見せているが、乗客はそれを気にしない。
そうして終点に着いた頃、心には唯(ただ)幾つかのパンチラが或る已(のみ)。
なんて淋しい漫画の読み方なんだ。
単行本のように一気に漫画を読めてしまう場合、このように歪んだフォーカスをする心を整理できないまま突っ走ってしまうことがある。しかし週刊・月刊の雑誌ならこれを防ぎ、一話一話をそのときの体調などから違った目線で読むことができるのではないかと考えたのだ。
「単行本でも、一日に読む量を決めると同じ事ができるよ」という反論もあるだろうが物理的に読めないのは心が楽だ。未完了のタスクではないから。あと、こちらの働きかけではどうしようもないものというのは諦めがつく。
でもそういう構造のものは根本的に気に入らないんだよなあ。じゃあやっぱりこれからも漫画は単行本で読むのか。